
アンティークコイン購入に販売税?米ワシントン州・メリーランド州が2025年に税制改正
2025年4月、米国のワシントン州とメリーランド州の両州で、貴金属やコインの販売に対する税制優遇措置が撤廃される法案が可決されました。これにより、これまで非課税であった金・銀・プラチナなどの地金やアンティークコインの取引に対して、販売税が課されることとなり、コレクターや投資家、業界関係者に大きな影響を与えると懸念されています。

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ワシントン州:貴金属販売への課税開始(2026年1月1日施行)
ワシントン州では、2025年4月に可決された法案(SB5794)により、2026年1月1日から貴金属やコインの販売に対する販売税および事業・職業税(B&O税)の免除が撤廃されます。これにより、金や銀の地金、アンティークコインの購入時に、州および地方の販売税(合計で最大約10%)が課されることとなります。 bellevuerarecoins.com
この変更は、州の予算赤字を補填するための措置の一環として導入されました。しかし、業界団体やコレクターからは、取引コストの増加や他州への顧客流出、さらには非公式な取引の増加による市場の不安定化などが懸念されています。 Numismatic News
メリーランド州:$1,000超の取引に対する販売税免除を撤廃(2025年7月1日施行)
メリーランド州では、2025年4月に可決された予算調整法案(HB357およびSB1017)により、これまで$1,000を超える貴金属やコインの取引に適用されていた販売税の免除が撤廃されます。この変更は2025年7月1日から施行され、すべての金額の取引に対して6%の州販売税が課されることとなります。 mgaleg.maryland.gov
ただし、バルチモア・コンベンションセンターで開催されるイベントでの取引は例外とされ、引き続き販売税の免除が適用されます。
投資家・コレクターへの影響と対応策
これらの税制変更は、アンティークコインや貴金属の取引に以下のような影響を及ぼすと考えられます:
- 取引コストの増加:販売税の適用により、購入時のコストが上昇します。
- 他州への顧客流出:税負担を回避するため、販売税が課されない他州での取引を選択する顧客が増える可能性があります。
- 非公式な取引の増加:税負担を避けるため、非公式な取引やオンラインでの取引が増加し、市場の透明性が低下する恐れがあります。
これらの影響を最小限に抑えるため、投資家やコレクターは、他州での取引やオンライン取引の活用、税務専門家への相談などを検討することが重要です。
参照元リンク
- ワシントン州の販売税免除撤廃に関する記事:
Washington State Repeals Precious Metals Tax Exemption - メリーランド州の販売税免除撤廃に関する記事:
Maryland Budget Bill Passes, Repealing Sales-Tax Exemption for Coins & Bullion
これらの情報は、アンティークコインの投資や収集を行う際の参考となります。税制の変更は市場に大きな影響を与えるため、常に最新の情報を収集し適切な対応を心がけましょう。
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